校長挨拶
学校長挨拶
校長 村瀬 清史
本校は北海道東部、釧路管内浜中町西部の沿岸部にあります。この地域は令和3年3月に、国内で58か所目、北海道で6か所目の国定公園として「厚岸霧多布昆布森国定公園」に指定されました。散布という地名の由来は、火散布沼周辺であさり貝が採れる「チウルプ」にあるとされています。火散布沼は、潮の満ち引きにより海水が流入する汽水湖です。そのため、火散布沼ではかきやあさり、うになどの養殖がさかんに行われています。また、映画「思い出のマーニー」の主な風景のモデルとなった藻散布沼もあります。
本校は、小学校23名、中学校14名、教職員15名の小中併置校で、今年で開校142年を迎えました。本校は「進んでやりぬく子ども」を学校教育目標に、「子どもの行為や子どもの姿で体現させる」「教職員の日々の教育実践等を通じて実現する」という2つの視点について共通理解を図り実現を目指しています。地域に根ざし連携・協働する学校として、地域とともにある、信頼される学校づくりを基盤に小中併置校のよさを生かした「途切れない9年間の学びの連続」と「海洋教育等を通した散布の特色ある教育活動の追求」を通して、自然環境の保全、ふるさと愛を持ち、地域を担う人材(財)の育成に「チーム散布」で取り組んでいます。
本校のある散布地区は、海に面した地理的条件を生かした「漁業」により発展してきました。本校は、令和元年度から3年間北海道教育員会「海洋教育パイオニアスクールプログラム」の実践校として研究指定を受け、また令和2年度には、文部科学省から教育課程特例校に認可され、特色ある教育課程「散布学(海洋編)」を編成し実施してきました。「散布学(海洋編)」で目指すゴールの姿は、家庭や地域と思いや願いを共有し、「地域の海や水産業、地域の環境などについての探究活動を通して、地域の海や水産資源と環境の結び付きについて理解するとともに、地域の発展に貢献することのできる人材を育成する」ことです。本校では、平成22年度に散布漁業協同組合様より学校専用の「あさり島」の提供をいただき、あさり採取活動を中学生対象に行うとともに、出荷して得た益金を元に、震災被害地や福祉施設などに寄付する活動を行ってきました。現在は、「散布学(海洋編)」を通じて得た学びを、小3・4年生から主に総合的な学習の時間で行い、広げ深めています。
最後になりますが、これからも本校の教育活動をホームページで発信してまいりますので、引き続きご覧いただきますようお願いいたします。
浜中町立散布小中学校 校長 村瀬 清史
(令和5年4月1日着任)